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グラスフェッドバター2個セット

商品コード : ss-01128
製造元 : プティ・フロマージュ
価格 : 4,577円(税込)
734
ポイント : 20
数量
 
味2種類

発送方法、同一商品同梱可能数はページ下部記載の通りです。送料詳細はご利用ガイドを参照ください。

夏季休業前最終受付 2024年8月9日(金)
夏季休業 2024年8月10日(土)〜8月15日(木)
2024年8月16日(金)より通常営業となります。
休業中のお問い合わせにつきましては、8月16日(金)以降に回答いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。


■美深の山奥、広々とした草地で過ごす牛からいただくミルク
(文・仰木晴香/スロウ79号掲載)

牛が食べるものが変われば、ミルクの味わいも変わります。中でも牧草だけで育てた牛から搾られる「グラスフェッドミルク」には、特に季節ごとの変化が色濃く表れます。夏の青草の時季には黄色がかった草の香りがするミルク、冬の乾草の時季にはクリーム色でコクのあるミルク。自然のサイクルがミルクへと反映されるのです。

美深町の仁宇布地区。山々に囲まれたこの場所で、家族と共に酪農を営む塩崎智史さんは、約30頭の牛を草のみで育てています。



(写真上提供/須藤さん)

大阪出身で地元の農業高校に入学した塩崎さん。そこで見た酪農は、イメージとまったく違っていました。「畑が小さかったから餌はほとんど買って、穀物をメインで与えていて。それで牛を健康に飼えていたなら何も思わなかったかもしれないけど、実際には病気も多かったんです。疑問に思っていました」。大学進学で北海道に来ても、放牧風景にはなかなか出合えません。そんな時に知ったのが、中標津で放牧酪農を営んでいた三友盛行さん(本誌22号掲載)の存在でした。三友さんが提唱し実践していた「マイペース酪農」は、穀物飼料に頼ることなく、土地に生える草でまかなえるだけの頭数の牛を育て、なおかつ経営を成り立たせるというスタイル。「実際にやっている人を知って、できるんだと思って」、塩崎さんは酪農家の道を志すように。大学卒業後に三友さんのもとで2年間研修した後、今の場所に巡り合い、新規就農を果たしました。
 
穀物を与えずに牛を飼うため、牛や草地の状態を観察しながら、穀物飼料と草地への化学肥料を徐々に減らしていった塩崎さん。就農して3年目には無化学肥料、8年目には穀物飼料不使用を実現しました。



草だけで牛を飼う。それは草食動物である牛にとって自然なことのように思えますが、酪農家にとっては搾乳量が減ったり、牧草の管理が必要だったりと、経営において求められるものが増えるということでもあります。しかし塩崎さんは「大変ということはなかったと思う」と話します。「このぐらいの乳量を搾りたい、このぐらいの頻度で仔牛を産ませたい、という今までの酪農にとっての『普通』を求めていたら、大変だったと思います。だけど穀物をやめたかったから、それを中心に飼い方を考えたんです」。大切にしているのは、おいしい牧草をお腹いっぱいに与えると。100ヘクタールもの広さの草地を活かして、夏は放牧地でのびのびと青草を、冬は刈っておいた乾草をもりもりと食べさせ、ありのままの姿で牛を育てています。


■地元で生産される価値あるミルクを広めたい

そうして生産される塩崎さんのグラスフェッドミルクを使った乳製品を作っているのが、名寄市の須藤民篤さんです。

札幌の飲食店で働いていた須藤さんが、「地域の特徴を表現しながら、地元に根づく店を作りたい」と、名寄でイタリア料理の店をオープンさせたのは7年前のこと。農業を基幹産業とする名寄で暮らすことで、生産者と直接話す機会が増え、食材への理解が深まっていきました。生産者ごとにさまざまな作り方があることを知り、食材自体が持つ良さに触れ、作る料理にも変化が表れたと言います。「自分じゃなくて、素材が主役。シンプルな食べ方でも良いし、技法にこだわらなくても良い。名寄に来て、それがすごくわかりました」。

そんな中、転機が訪れます。レストランで使うチーズを造っていた仁宇布のチーズ工房のオーナーが、引退することになったのです。悩んだ末、「このおいしいチーズがなくなってしまうのはもったいない」と、須藤さんは工房を引き継ぐことを決意。その時に出会ったのが、原料のミルクを生産していた塩崎さんでした。「グラスフェッドミルク」という耳慣れない言葉に、最初は戸惑ったと言います。「『グラスフェッド』を初めて知ったとき、牛に草を食べさせて育てるってあたりまえじゃないの?と思ったんです。いつも食べてるよなって」。しかし酪農について学んでいくうち、広い土地を持つ北海道でも放牧酪農は1割にも満たないこと、多くの牛は牛舎で一生を過ごすことを知り、塩崎さんの酪農とグラスフェッドミルクに大きな価値を感じるように。「こんな希少なミルクを生産している酪農家さんを、もっと知ってほしい」と、チーズだけでなく、バターやソフトクリームの製造も始めました。



しかし料理人としての経験はあるものの、食品製造は別の畑。季節ごとの乳質の違いは製造過程にも影響し、その変化への対応には苦戦したそう。「青草を食べている期間は、草に含まれるカロテンでミルクが黄色っぽくなるんです。草の香りがついて味も変わってしまうので、悩んでいました」。考えを変えるきっかけとなったのは、フランスで造られているコンテチーズでした。草だけで育った牛のミルクのみを使用して造られるコンテは時季により仕上がりが異なりますが、その移ろいこそコンテの大きな特徴。グラスフェッドミルクの乳質の変化はデメリットではなく、風土を活かした生産方法だからこそ表れる個性だと気づいたのです。地元の魅力ある食材を遠くまで届けられるのも、料理にはない点。「ようやく楽しめるようになってきました」と笑います。



写真上/生乳を温めてクリームを分離させ、殺菌が終わったら乳酸菌を加え、発酵させます。冷却して1日置いたら攪拌開始。水分と脂肪分が分離していき、バターの塊が出来上がります。(写真提供/須藤さん)

バターに使うミルクは、須藤さん自ら牧場へ受け取りに行き、その日の朝に搾られた新鮮なものを。グラスフェッドミルクならではのしっかりとした風味を活かすために約20時間発酵させて造る、発酵バターです。同じバターでも時季によって味わいが変化し、特に夏のバターは草の香りが強いため、料理に使うとバターの風味が食材に勝ってしまうこともあるほど。きのこや鹿肉などのうま味をしっかりと持つ食材と合わせると、相乗効果が生まれると教えてくれました。「そのまま食べてもらうのはもちろんなんですが、いろんな楽しみ方をしてもらえたらうれしいです」と話します。



その土地に生える草で牛を育てる酪農家と、地元食材の魅力に気づいた料理人が出会って生まれた、グラスフェッドバター。生産者と造り手の距離が近いからこそ味わえる、ミルクの四季をお楽しみください。


■商品紹介

そのままでも、料理にも、デザートとしても楽しめる、3種類のグラスフェッドバター。気になる味を2つお選びください。同じものを2つ選ぶことも可能です。



・無塩:こっくりとしたミルクの甘みやうま味をしっかりと味わえます。フランスパンやハード系のパンにぴったり。茹で野菜や卵料理に合わせると、コクと香りが広がります。

・ゲランドの塩:ほのかな塩味がバターの風味を引き立てる、バランスの良いバターです。食パンなど甘みのあるパンによく合います。薄く削ってアイスに乗せるのもおすすめ。

・フランボワーズ:甘酸っぱいフランボワーズの風味が広がり、デザート感覚で楽しめます。焼いたパンに塗れば、それだけで立派なスイーツに。クラッカーと合わせて、お酒やコーヒーのお供にも。


■作り手 プティフロマージュ(名寄市)、塩崎牧場(美深町)

酪農家の塩崎智史さん(写真右)と、塩崎さんのグラスフェッドミルクを使ってさまざまな乳製品を造る須藤民篤さん(写真左)。「生産に全力を注げるから、自分のところの牛乳を使ってくれるのはありがたい」と塩崎さん。須藤さんも、「ミルクの個性がわかったから、お客様にもはっきりと伝えられます」。生産者と造り手、互いに得られるものがあるようです。




■商品詳細

賞味期限:発送より90日

原材料:
・無塩/生乳(北海道美瑛町産)
・ゲランドの塩/生乳(北海道美瑛町産)、海塩(仏産)
・フランボワーズ/生乳(北海道美瑛町産)、フランボワーズリキュール、グラニュー糖、海塩(仏産)

セット内容(内容量):発酵グラスフェッドバター(100g)×2


■宅急便60サイズ発送(冷蔵)

1セットまで同一の送料でお届けします。


■お届けまでの時間目安

ご入金確認後16営業日で発送予定。 


■熨斗

対応不可