■手軽に始められるお酢ライフ
（取材・文／山口翠 スロウ77号掲載）
突然ですが、飲む酢はお好きですか？「飲む酢」と聞くと、シンプルに「飲む」というあたりまえの味わい方を想像してしまいますが、中には料理に幅広く使えるものもあるようです。教えてくれたのは、新ひだかを拠点に発酵フルーツビネガー「SUNOMO」を作る北海道クラフトビネガー株式会社の八木皆実さん。「SUNOMOに混ぜるだけ、漬けるだけで簡単にできますよ」との言葉どおり、早速作ってみたらこのとおり。ドリンクからスープ、副菜まであっという間に4品もできてしまいました。
北海道クラフトビネガーがSUNOMOを作ったのは、新型コロナウイルスの流行がきっかけでした。外食の機会が減り、家で食事をすることが増えたあの頃。北海道の飲食業界で長年活躍してきた料理人の2人が発起人となり、「現地へ行かなくてもその土地のものを味わえる商品を作りたい」、「家での食事を充実させられるものを」と考えた末に浮かび上がったのが、飲む酢づくりでした。事業を起こすため2人が集めたのは、料理人、酒屋、営業プランナー、デザイナーなど、八木さんをはじめとした各方面で活躍する4人。味つけやレシピ開発、営業、ラベルのデザインなどメンバーそれぞれの得意分野を活かし、商品化に向けて動き出したのは、2021年夏のことです。
商品第1弾の素材として選んだのは、ハスカップ。北海道を代表する果実のひとつであり、アントシアニンやビタミンEなどの栄養素を豊富に含むことから、身体にうれしい効果が期待できると言われています。さらに、商品第2弾の素材に使われる新ひだか町産ミニトマト「太陽の瞳」も、「若返りのもと」とも称されるリコピンやビタミンCをたっぷりと含んでいます。SUNOMOの素材は、「より多くの人に健康を届けられるか」を基準に選ばれているのです。
肝心の酢の醸造で協力を仰いだのは、北見産学医協働センターの「酢のエキスパート」。これまでに数100種類の食材を酢に変えてきたという2人の研究者の心強いサポートのもと、「酢の醸造は北見、味つけやラベリングは新ひだか」という2拠点での製造体制が整っていきました。
一般的に、フルーツビネガーの醸造方法は「米酢やリンゴ酢に素材を漬け込み抽出する方法」と「素材そのものを酢酸発酵させる方法」のふたとおり。市販のものは前者の方法で作られることが多いそうですが、SUNOMOでは菌の力を借り、時間をかけて素材そのものを発酵させる後者の方法をとっています。素材が元々持つ味わいやエネルギーをそのまま感じてもらうため、添加物はできるだけ使わずに作るのが、酢づくりにおける譲れないポイントなのです。
「健康を意識して『飲まなくちゃ』と気張って取り入れるのではなく、暮らしの中に何となくあって、おいしくて簡単だからつい飲んだり料理に使っちゃう。そうやって使ってもらえたらうれしいです」と八木さん。SUNOMOを使った手間いらずの簡単レシピを紹介しているのも、気張り過ぎず、手軽に使ってほしいとの思いから。八木さんたち北海道クラフトビネガーのメンバーが実現したいのは、酢を取り入れることによって人々の生活が豊かになること。SUNOMOの由来は、「素の自分は、もっと好き」。忙しい日々の中、どんなことがあっても1日の終わりにSUNOMOを飲むことで、素の自分に戻ってリラックスできる。そんなひとときを提供していきたいと考えています。
へとへとに疲れて帰宅した時や、なんだか元気が出ない時。まずはひと口、SUNOMOを飲んでみてはいかがでしょう。「よし、また明日も頑張ろう」と、身体の内側からエネルギーが湧いてくるかもしれません。
■商品紹介
・SUNOMO
原液に北海道産のビート糖を加えて味つけしました。〈トマト&レモン〉にはレモン果汁を加え、スッキリとした味わいに。
■作り手 北海道クラフトビネガー（新ひだか町）
道内各地の料理人、酒屋、営業プランナー、デザイナーなどさまざまな分野で活躍するメンバーが集まり、新ひだかを拠点に酢の製造を行っています。
■商品詳細
賞味期限：
・SUNOMO／製造より1年
原材料：
・SUNOMO トマト&レモン／トマト酢、ビート糖、レモン、香料
・SUNOMO ハスカップ／ハスカップ酢、ビート糖
内容量：各375ml
セット内容：SUNOMO〈ハスカップ〉・SUNOMO〈トマト&レモン〉×各1
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