■2人の作家による粋なコラボ作品。
（取材・文／山口翠 スロウ76号掲載）
見た目はまるでポーチのような、帆布素材のコンパクトな袋。「一体何が入っているんだろう」。パチッとボタンを外して開けてみれば、小ぶりでつるんとした肌触りの陶器の茶碗が姿を見せてくれました。首から下げた袋から、まさか立派な茶碗が出てくるとは。何と風情のあることでしょう。
作品の名前は「帆布袋旅茶碗」。作り手は、工房塒の松浦喜英さんとプロダクトアートミチヒトの見上道あゆむさんです。松浦さんが旅茶碗を、見上さんが帆布袋を手がけることで、「陶器×帆布」の粋なコラボ作品が誕生しました。
2人が出会ったのは昨年秋、それぞれが出店者として参加した札幌で開催されたイベントでのこと。共に本誌ではお馴染みの2人。親交を深めるのにひと役買ったのは、光栄なことに、「スロウ掲載者である」という共通点だったのだそうです。
元々15年ほど前からこの茶碗を作っていたという松浦さん。「出先で飲み物をいただく時に、サッと取り出して使えたら良いなと思ったのが、作り始めたきっかけ。小さくて窯の隙間に入れて焼けるので、よく作っていました」。聞けば、その当時から茶碗を入れる「袋」を探していたものの、予算やサイズ感が合わなかったりで、形にすることは叶わなかったのだそう。そんな長年の思いに見上さんが応える形で出来上がったのが、今回のコラボ作品でした。
「始めはどのくらい反響があるか、自信がなかったんですけどね」と2人。ところが完成品をイベントでお披露目したところ、反応上々。「飲み鉄」の人が列車の中でぐい呑みとして使ったり、「酒蔵巡り」のお供に重宝されたり、はたまた壁にかけて小物入れに生まれ変わったりと、使い方も人それぞれ。互いに使い手から届く声を共有しては楽しんでいる様子です。
夏を迎え、アウトドアシーズン真っ只中の7月。キャンプやハイキングなど、自然の中で過ごす場面でも活躍しそうな帆布袋旅茶碗。光を受けてキラキラと輝く緑の中、旅茶碗片手にひと息つく時間は、さぞ気持ち良いに違いありません。
■商品紹介
写真上／旅茶碗：一杯に入るのは、喉の渇きを潤すのにちょうど良い容量。手づくり品のため、大きさに個体差があります。
写真上／帆布袋：コンパクトさと丈夫さを兼ね揃えたポーチ型の袋。旅茶碗「に」には抹茶色の帆布袋が付きます。2つのボタンで簡単に付け外しができます。紐の長さも調節可能です。
■作り手 工房塒 松浦喜英さん（七飯町）
駒ヶ岳の麓で焼き物を作りながら、ヤギと共に暮らしています。陶芸家であり、湖でジュンサイやエビを獲る漁師でもあります。
■作り手 ミチヒト 見上 道さん（旭川市）
旭川市の緑道エリアを拠点に、アウトドア用の素材や帆布を使った丈夫で使い勝手の良い作品を作っています。
■商品詳細
商品サイズ：
・旅茶碗「に」／直径約6.5×高さ約3.4�僉針�水時 約75ml、使用時 約50ml／紐の長さ 最長約40��
・帆布袋／縦約9×横約10×マチ約4��
商品内容：旅茶碗「に」、帆布袋（抹茶色）×各1
※1個限定です。
※2023年12月25日までの販売です。
■宅急便60サイズ
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■熨斗
対応不可
