■ごはんがとびきりおいしく炊ける土鍋
(文・片山静香/スロウ71号掲載)
土鍋で炊いたご飯のおいしさ、一度体験するとはまってしまうはずです。最初は何だか難しそうに感じるかもしれませんが、大丈夫。「ごはん土鍋」の作者である伊丹裕子さんの「中火7分、煮立ったら弱火で10分。5〜10分蒸らしてから召し上がれ」の言葉通りに試してみたら、あら不思議。初めてでも、ふっくらつやつやのご飯が炊きあがります。
■作陶歴は、30年以上
伊丹さんの作陶歴は、かれこれ30年ほど。始まりは高校生の時に入部した陶芸部での活動でした。大学では別のことを学びましたが、卒業後は陶芸を仕事にする道を考え、陶芸教室の講師になります。そして30歳になる頃、夫が北海道で勤めることになったのを機に北海道にやって来ました。
「陶芸家」として自身の作品を販売し始めたのは、北海道に来てからのこと。当時は「器と言えば白」という考えが根強く、伊丹さんの青や緑を中心としたカラフルな器は珍しかったそう。イベントなどへ出向いても「こんな色の付いた器、誰が買うの?」などと心無い声をかけられることもあったといいます。しかし少しずつファンが定着し、今では販売イベントでお客さんと話をするのが「大好き」になりました。元々旅をするのも大好きだったため、出展のため各地のイベントに赴くのがライフワークになっています。
数ある定番作品の中でも、「ごはん土鍋」には特に、伊丹さんの経験による知恵がたっぷりと詰め込まれています。実は伊丹さんの娘は小麦アレルギー。「毎日ひたすら米を炊き続けてきた」からこそ、土鍋の使いやすさへのこだわりは人一倍と言えるでしょう。「以前使っていた土鍋が、とても重くて。毎日使うものだから、もっと気軽に使いたいと思って自分で作ってみることにしたんです」。
■使い勝手がとことん考えられたごはん土鍋

まずは、汎用性の高いサイズ感。1.5〜2合の米を炊くのにちょうどよく、煮物や汁物の鍋として使うにも便利です。4人家族で使うとしたらやや小さめにも感じますが、「できたて、炊きたてが一番おいしいから」という思いからあえて大きくはしませんでした。
そして、取っ手のないシンプルなデザイン。和風にも洋風にも馴染む色と形で、そのまま食卓に並べても違和感がありません。また、蓋は裏返せば本体に収納され、食器棚に入れても無駄な場所を取りません。直火はもちろん電子レンジもOKなので、残ったご飯はそのまま冷蔵庫に入れて、次の日に温め直しも簡単です。さらに極めつきは、蓋が丼代わりにもなるということ。一人暮らしなら、炊いたご飯をそのまま蓋に盛り付けて食べれば洗い物も増えず、うれしい限り。他にも、蓋の持ち手には釉薬を使わず滑りにくくしたり、本体の縁を絶妙に反らせることで掴みやすくするなど、小さな工夫が随所に散りばめられています。
新しい器を作るときには、生活の中で使っているものをヒントにするのだと、伊丹さん。作るだけでなく、作家の器を集めて使うことにも熱心で、「ものすごい量買っている」のだそう。膨大なコレクションの中から実際に使ってみて「これはいい」と思えた形やサイズを、自身の作品にも活かしています。「特にサイズにはかなりこだわっています。サイズ感がすべて、と言ってもいいくらい」。
伊丹さん初めての通販商品となるごはん土鍋は、本誌編集部スタッフが実際に使ってその扱いやすさに感動した、本当におすすめできる一品です。
さらに今回は、伊丹さんの作風のファンに向けて定番のマグカップも2色ご用意。とことん実用性に優れた、うつわ陶陶斉の器です。
■作り手 生産者名(札幌市)

うつわ陶陶斉の伊丹裕子さん。人当たり良く、明るく笑う笑顔が印象的。旅先で見た風景や植物からヒントを得るなどし、色の濃淡の美しい器を作っています。「陶陶斉」は旧姓の「サイトウ」をもじった名前だそう。
■商品詳細


商品サイズ: 口径約10.5〜11cm×高さ約7.5cm
商品素材:陶器
※手づくり品のため、掲載写真とは多少異なる場合があります。
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■熨斗
対応不可