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スタッフブログ

クナウマガジンのスタッフブログ。日ごろ感じていることや、ふだんどんな仕事をしているか、取材先レポート、おすすめの商品情報などをお伝えします。

2019 3月

飯嶋
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諒子

「標津町」でツアー作りはじめました。(3/3)

前回までの様子はこちらをチェック↓
「標津町」でツアー作りはじめました。(2/3)

Slow Travel HOKKAIDOのコメです。
道東の標津町を舞台にしたツアー作りの様子をお届けする、ツアーレポの第三弾。

最後ですので長くなりますが、ぜひお付き合いください。

酪農家の暮らしに触れる

漁業と並び、標津町を代表する第一次産業が酪農業です。

北海道では「牛屋さん」と呼ばれる、酪農家。
普段なかなか見る機会のない仕事や暮らしを体験しに、標津町内の熊谷牧場へ。牧場体験をしながら、こちらで1泊お世話になります。

訪れたのは夕方。ちょうど搾乳や哺乳といった仕事がはじまる時間です。
到着して挨拶も早々に、さっそく牛舎へ。酪農家の必須アイテム、ツナギと長靴をお借りして、牛の世話を体験しました。

ミルク瓶を引っ張る仔牛の力の強いこと・・・!
親牛に比べるととても小さい身体で、足も身体も細いですが、生きる力強さを感じます。

哺乳体験の後には、夕方の搾乳作業を見せていただきました。一度に16頭の牛を搾乳している様子は圧巻。
まるで流れるように、さささっと手早く搾乳作業が進んでいきます。

搾乳方法を手取り足取り教えてもらい、モニターツアー参加者も少しお手伝い。
最初はおそるおそると近づきながらも、そっと優しく牛に触れていきました。

「牛の乳房は4本だったのか・・・」「思ったよりも、ずっと大きい」。普段は放牧地にいる姿を遠くから眺めているだけですが、いざ近くでまじまじと見てみると、新しい発見の連続です。

男性陣が搾乳している最中に、女性陣は自宅では熊谷さんの奥さんと一緒に、晩ごはん作り。

牛乳豆腐といった酪農家ならではの料理から、飯寿司といった北国の料理、煮物や和え物まで。日常の食卓風景からも、北国らしさが垣間見えます。

家族と一緒に晩ごはんをいただいて、温かい夜を過ごしました。

農家の母さんたちと、チーズ作り

熊谷牧場で酪農体験をした後は、牛乳を使った手作りチーズ体験へ。
指導してくださるのは、JA標津の女性部の方々です。

今回作るのは、モッツァレラチーズです。

カードを切って、熱湯の中へ。ボールからは、湯気が立ち込めます。
木べらで捏ねていくと、溶けたカードが段々とまとまってきました。

いよいよ成形作業。というところで、目の前に成形セットが並べられます。
今回作ったのは、丸い形のモッツァレラと、さけるチーズのストリングス。ストリングスは、柔らかいカードを伸ばして合わせる作業を、何度も繰り返します。

はじめてでも大丈夫!
不安な表情を感じ取って、農家のかあさん達が優しくアドバイスしてくださいます。

ツアー参加者がチーズを成形する横では、できたてのチーズを使った料理を、JA標津のかあさんたちがぞくぞくと用意してくださっています。

チーズ入り芋餅、ジャガイモで生地を作った餅ピザ。
おもわず手を伸ばしてしまいそうで、とってもおいしそう・・・

手作りモッツァレラチーズのカプレーゼや、手作りの蕗の煮物や漬物も加わり、酪農家のかあさんたちと作った昼食の完成です。

もちもちとしたジャガイモの生地に、柔らかい手造りチーズの塩味がたまらない餅ピザ。

まだ熱いと分かっている芋餅も、目の前にホクホク並んでいると少しの我慢もできません。おそるおそる、ひと口かぶりつきます。「ほーっ ほーっ」と熱い息を吐きつつ、あまりのおいしさに、ほっぺは落ちるばかり。
サクッとした外側ともっちりとした内側の食感に、一同箸が止まりません。
優しい甘さは、手作りから生まれる温かさでしょうか。

「この人が作る芋餅は、本当においしくてね!」
農家のかあさんの会話からは、普段からお互いに気遣いあっている様子がうかがえます。それらは、「干渉」ではなく「心配り」や「尊敬」のような、優しくて温かいもの。
なんか、良いなぁ。
ふわっとした感情が心を満たしています。

雪原(牧場地)を駆け巡る

さぁ、モニターツアーも終盤。
最後に、なにやら熊谷さんが冬の遊びを体験させてくれるというとのこと。1晩お世話になった、熊谷牧場へ戻ります。

夏、牛たちの主食である青草が広がっている牧草地は、冬は一面に雪が振り積もります。こうなると、雪解けまでは仕事はできません。

酪農家は、思い思いにこの広い雪原を楽しんでいます。
傾斜があれば、スキーの練習場として。なだらかな丘になっていたら、クロスカントリーのコースとして。
熊谷牧場の雪原の遊び方は、スノーモービルです…!

そして、子供たちとの雪遊び。

旅行先でそこに住んでいる子どもと遊ぶことは、また特別な旅の思い出。1年後、2年後、あの時遊んだ子どもたちは何歳になっただろう。10年、20年後、あの牧場を継いだのだろうか。そんなことを考える思い出も良いものです。

終わりで始まり

さぁ、これでモニターツアーのレポートは終わりです。

「百聞は一見にしかず」という言葉を第一弾でお話しましたが
わたしの考えるクナウマガジンのツアー作りは、まさにそんな感じ。

スロウ本誌の言葉を見て、伝えたい事をイメージします。
そして、そこに行ってみる。現場の景色、人、食べ物の味、匂い。スロウ本誌の登場した空気感を、五感で体験できるすべてにアンテナを張ってきます。

モニターツアーは、ツアー作りの本当の始まりなのです。

それでは、標津ツアーの完成をお楽しみに!

文責:コメ 写真:湯川

 

飯嶋
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諒子

「標津町」でツアー作りはじめました。(2/3)

前回までの様子はこちらをチェック↓
「標津町」でツアーを作りはじめました。(1/3)

Slow Travel HOKKAIDO(以下、STH)のコメです。
道東の標津町を舞台にしたツアー作りの様子をお届けする、ツアーレポの第二弾。

鮭番屋でおいしい鮭料理に舌鼓した後は、手作りのバードコールを持って、ポー川史跡自然公園の森へ。1万年前から500年前までの間に使われた竪穴住居跡を見に行きました。

 

1万年の時の流れを感じる

ポー川史跡自然公園は、1万年前から人類が住んでいた証拠である、住居跡が残っています。そして、周囲の自然に住むのはたくさんの動物たち。オコジョやクロテン、運が良ければオオワシに出会うこともあるのだとか。
スノーシューをはけば、雪深い冬の森も、途端に最高の自然散策の舞台です。いざ、冬の森へ!

森を案内してくれるのは、鮭番屋でおいしい料理をふるまってくれた井南さんたち、標津町ガイド協会の方々です。

冬の森は、ひと目見ると静寂な空間が広がっている場所。
井南さんたちは、森に潜む動植物や、数万年前の人類が住んでいた痕跡、特徴的な地形を教えてくださります。

静寂だと思っていた森が、生命の息吹に溢れている豊な場所なのだと、はじめて知りました。

森散策に双眼鏡は必須。
そんな優れものなど持ち合わせていなかった私ですが、「これ使っていいよ」と、ガイドさんがそっと渡してくださりました。

視線の先には、幹に掘られた小さな穴が。モモンガの巣でしょうか?

一歩一歩進んでいくと、不思議と目が慣れてくるような。

空に舞う小さな鳥の姿や、動物の足跡、おもしろい模様の木の幹。たくさんの「痕跡」を見つけては、「これはなんですか?」と井南さんたちの教えてもらいます。竪穴住居跡は、穴の大きさで、住んでいた人の数やその用途までわかるのだそう。こちらの小さい穴は、今でいうところの一般住宅。この数倍の大きさの穴もあり、それは集会所として使われていたそうです。

スノーシュー探検はおよそ1時間ですが、あっという間。
そっと木々が佇む森も、そこを知る人に導かれると、たくさんの驚きに溢れていました。

「雑魚」に価値を

次に訪れたのは、鮭を捕らえる人たちの元。そう、標津町の漁師たちの元です。訪れたのは、2月下旬。鮭漁の見学は叶いませんでしたが、新しい標津の取り組みに出合いました。

訪れたのは、漁に使う道具の整備や、魚を一次保管している場所。

こちら、標津町の漁師の林強徳さん。

町内の漁師で組織される標津漁師会の中から、さらに有志で「波心会」を立ち上げました。
波心会の活動のひとつに、自分たちが獲った魚に「神経締め」という加工を施すことがあります。神経締めをすると、死後硬直が遅れるので、身がより引き締まって、鮮度を長く保つことができるのだとか。通常の数十倍から数百倍の価値を生み出すということを聞き、とても驚きました。

「近海でよく獲れるのに、価値が低いからと「雑魚」と呼ばれていた魚に、なんとか高付加価値を付けて流通させてたかった」と林さん。

自らの店舗で神経締めの肴を販売していた根室市の松田英照さんを講師に呼び、加工方法を習得しているのだとか。

松田さんは根室市で、鮮魚卸店「根室喰 nemurock」として活動しています。
低活性活かし込みからの、放血処理と神経締め。
丁寧で素早い手つきに、目がくぎづけになります。

いったいどんな味なんだろう・・・と気になっていた時

タイミングを計ったように、神経締めしたカレイのお刺身が、昼食に出てきました。

違いが分かりやすいようにと、処理していないカレイの刺身と食べ比べていただきます。口に入れて、ひと噛み、ふた噛み。食感と味覚に集中するように、皆だまって噛みしめていきます。
「・・・身の引き締まりが全然違う!」付加価値とはこういうことかと、納得してしまいました。

この日の昼食は、カレイのフライに、カレイの煮付け
大きなホタテのバター醤油焼きなど。

標津漁師のかあさんの会「標津AMIE(アミ―)」の皆さんが、用意してくださいました。漁師の男たちが獲った魚介を、港で待つ女たちが料理する。なんて素敵な町なんだろう。ほっこりと温かい気持ちが、おいしい料理と一緒に、じわじわとひろがりました。

 

海のお守りを作って、氷で閉ざされた海原へ

お腹もふくれて、何か身体を動かしたい気持ちになったところで、次に向かったのは標津町学習センター「あすぱる」。

北海道の畑や森で、運が良ければ見つけることができるあれを使って、海のお守りを作りました。

教えてくださるのは、標津町ガイド協会の小笠原正一さん。

笠原さんが手に持っているのが、あれです。
そう、エゾシカの角。

鹿が川を渡る様子から、水難除けのご利益があるとされる鹿の角を使って、アクセサリーを手作りしました。「エゾシカは毎年角が生えるから、枝分かれの数を数えると、何歳のエゾシカの角なのかわかるんですよ」と小笠原さん。わたしたちが使ったのは、5歳のエゾシカの角でした。

小笠原さんはじめ、ガイド協会の方々が、丁寧に加工方法を教えてくださります。

ずしっと重みのある鹿角。のこりぎで切ると、ほんの僅かに摩擦で焦げた香りが。ぽろぽろと白い粉を出しながら、好みの大きさに削っていきます。角の先端も良いけれど、途中で輪切りにするのも味があります。
空洞は血管が通っていた証拠なのだとか。

紐を通す部分は、工具であけます。生き物の一部だと思うと、ハンドルを押す手にもなんだか緊張が走ります。出来上がったのがこちら。

どうですか?この角先に1年分の成長がこもっています。
小さく切ると、重厚感のある見た目とは裏腹に、いつでも身に付けられるような軽さです。

ちょっぴり強くなった気持ちになったところで、向かうは冬の海。
厳冬期にしか歩くことが出来ない、氷が閉ざされた海原へ向かいました!

氷で閉ざされた海へ

太陽の光が雲のベールにぼんやりと広がって、幻想的な世界に。

ここは別海町の野付半島。訪れた人が思わず写真撮影に夢中になってしまう、冬にだけ現れる氷平線です。

野付半島は、日本最大の砂嘴。夏場は、ホタテやシマエビが獲れる漁場でもあります。本格的な冬が到来する12月から湾の海面が凍りはじめ、厳冬期の2月には、人が乗ってもびくともしないほどの堅い氷に。冬以外は海なので、民家や森などの視界を遮るものがなく「氷平線」が出現するというわけです。

一面の白い背景を利用した、トリック写真の撮影スポットとしても、人気上昇中です。

【バケツ山の上に集う、ちいさな人】

氷平線観光の拠点となる野付半島ネイチャーセンターでは、ソリやスノーシューハイクなどの体験もあります。アクティブに楽しむのも良し、ガイドツアーに参加して、氷平線ができた理由や夏の漁のことも聞くのも良しの、魅力満載な場所。

楽しんだところで、今回はここまで。

次回もお楽しみに!

文責:コメ(飯嶋) 写真:湯川

※オフショット

ポー川史跡自然公園でやった大人の本気雪合戦。
「毛糸の手袋だと、雪玉が作りにくい!」と、最初から素手で参戦しました。

野付半島からの帰り道に出合った、オスのエゾシカ。
ばっちりカメラ目線。

飯嶋
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諒子

「標津町」でツアー作りはじめました。(1/3)

スロウなツアー販売を開始して、はや3ヵ月。
Slow Travel HOKKAIDO(以下、STH)は、北海道のわくわくを訪ねては、新たなツアー作りに勤しんでいます。

読者の中には「そもそもスロウなツアーって、どうやってできるの?」という、ふんわりとした疑問をもってる方もいるんじゃないでしょうか・・・

今回のツアーレポでは、知られざる「ツアー作りの裏側」をお届け。STHのAB型コンビ、飯嶋と湯川が体験してきた、目からうろこのツアー作りの様子を、全3回に分けてお送りします!

「鮭」がつないだ、スロウと標津町

スロウなツアー作りのスタートには、必ずきっかけがあります。

STH編集者のおきにいりの場所だったり、惹かれる仕事や暮らしだったり。その多くは、スロウ本誌で記事として紹介していたりします。
今回の標津町のツアー作りは、冬は週2で鍋を食べるほどの鍋好き飯嶋の「おいしい鮭鍋が食べたい」という食欲と、過去のスロウの記事からはじまりました。

こちら、2007年発行『northern style スロウ vol.12』。

鮭を守り増やす標津町の取り組みをスロウ本誌で紹介したことがありました。「鮭」と標津は、きってもきれない間柄。一説によると、アイヌ語のシベ・ツ(意味:鮭のいるところ)が町名の由来になっているのだとか。

「標津には、おいしい鮭と鮭料理がある…!」。
ツアー作りのゴングが鳴りました。

標津町や鮭をめぐる現状を知りたい。
誌面で紹介しているとはいえ、百聞は一見にしかず。町の取り組みや地元の方々と実際にお話しするべく、標津町内を巡るモニターツアーに参加しました。

モニターツアー開始

まず訪れたのは『標津サーモン科学館』。
国内でもめずらしい”鮭の水族館”です。

カレイやクロイソといった標津町近海に生息する魚から、イトウのような北海道に生息する希少種まで。数十種類の魚を展示しています。

標津川に通じた魚道水槽には、昨年11月に生まれたシロザケの稚魚が。数cmの小さな身体が、太平洋で長い年月を過ごします。
そして数年後には、市場に並んでいるような立派な姿となって、この川に戻ってきます。

この魚道水槽でも、9・10月には鮭が遡上する様子見れるのだとか。
なるほど。ここは、いつ訪れても自然界の鮭の姿が見れる場所なのです。

産卵のために標津川を上る鮭は、標津に住む人たちにとって、貴重な食料でした。次に訪れたのは、鮭漁に勤しむ漁師たちの作業場兼生活の場として利用されていた「鮭番屋」です。

「鮭番屋」で昔の暮らしに浸る

ここは、大正から昭和初期の建物を復元した「鮭番屋」。

そもそも「番屋」とは、いったい何なのでしょう?
漁のシーズンになると、漁師たちは毎日漁場に足を運びます。そこは、集落からは数時間もかかる場所であることも。そこで、作業場兼宿泊場所となる小屋を拠点に、漁師たちは漁をしました。
その拠点となったのが「番屋」です。鮭漁の番屋だから「鮭番屋」。

実際に漁師が寝泊まりしたスペースや、漁で使われていた道具の数々など。建物の中は、ノスタルジックな空気が漂います。

鮭番屋では、鮭を中心に、近海で取れた魚をふんだんに使った昼食をいただきました。囲炉裏で炙る、ウェルカムこまい(氷下魚)。
たまらないなぁ。

昼食を準備してくださったのは、標津町ガイド協会の方々です。
この後も度々登場する、井南さん。

他にも、ホテルの女将の川畑さんや、元銀行員の山崎さんら、標津で暮らす方々が、昼食を用意してくださいました。
メニューは、鮭のちゃんちゃん焼き、鮭汁、自家製いくらご飯など、海の幸が満載。

「ちいさい頃は、大人たちが実際に番屋を使って漁をしていたのよ」と川畑さん。今でこそ文化的な建物になっていますが、つい最近まで日常のひとつの風景だったということに、はっとします。

昔の標津の風景、郷土料理、そして今の標津の営み。
井南さんたちの話に耳を傾けながら鮭料理をいただいていると、鮭番屋の雰囲気も後押しして、当時の人々の暮らしに浸っている自分がいました。

今回はここまで。
次回は、ちょっとアクティブに、スノーシューを履いて川辺に広がる森へ!

お楽しみに!
「標津町」でツアー作りはじめました。(2/3)

文責:コメ(飯嶋) 写真:湯川

*オフショット歯が無いチョウザメにパクッとされる(@標津サーモン科学館)
マッサージ機で両側からグググッと揉まれているような感じでした!

尾崎
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北海道・十勝「仕事と暮らしをめぐる旅」レポート

クナウマガジンのツアー部門、Slow Travel HOKKAIDOの平松が
3月22日・23日に行った、十勝移住体験プログラム「仕事と暮らしをめぐる旅」のレポートをお送りします!
H30年度第3回目となる今回のプログラムも、「十勝ってどんな所?」、「十勝に住んでいる人ってどんな仕事をしているの?」という疑問が解消できる内容にコーディネートしました。
(企画・運営:クナウマガジン、主催:帯広市)

◆1日目(3月22日)
埼玉、大阪などなど、全国各地から集まったメンバーで、いざ出発!
最初の企業訪問の前に、参加者を乗せたバスがやってきたのは…十勝の中で最も人気の「道の駅中札内」。
農産物を加工したお土産をチェックしたり、豆の資料館を見たり、卵の自動販売機に驚いたり…。
それぞれに楽しんだ後、一行が吸い寄せられたのは名物の「田舎どり唐揚げ」!
みんなで1パックを買って分けっこしました♪


ジューシーでおいしい! …けど、揚げたてだから熱い!

続いては、最初の企業訪問へ。チーズ・バターの製造・販売を行う「十勝野フロマージュ」へ。
社長自らが工場へ案内してくださり、仕事の流れや分担方法、各種チーズの製造方法などを説明してくれました。

お話を伺う前に、カカマンベールチーズとアイスの試食♪ これには皆さん大喜び。
移住ツアー、毎度のことながら早くも食い倒れツアーの予感…?!
赤部社長のお話から、現状にとどまらず新たな製品を生み出す原動力、
「おいしい水や地元食材の魅力を知ってもらいたい」という想いが伝わってきました。

おいしいものを食べるには、生産地の側へ。そんな十勝の原則が感じられた中札内村を離れ、
次に訪れたのは、十勝中に路線バスを走らせる「十勝バス」。
一家に一台どころか一人一台車を保有する、圧倒的車社会の十勝で
バスの利用率を上げるためにさまざまなチャレンジを続けています。

民家を訪ねて住民一人ひとりにヒアリングしたり、年代やニーズに合わせたバスパックを作ったりと、
興味深い活動ばかりでした。
最終的に「どうすればバスの利用者が増えるか」、アイデアを出しあうブレインストーミングタイムに!

そして、1日目最後のイベントは、先輩移住者・地域のキーパーソンとの交流会。
会場は街中のお洒落なバル「かぼす」です。
今回お呼びしたゲストは、更別熱中小の理事木野村さん、道の駅 ピア21しほろの堀田さん、
芽室の自然農とカフェ運営兼パーカッショニスト、山中さん。


自己紹介の後は、見た目にも美しい料理や、店主が厳選したドリンクをいただきつつ、
それぞれの移住体験談、移住後を考える上で悩んでいることなどを語り合いました。

参加者の皆様は、具体的なアドバイスを伺うことができたようです。

◆2日目(3月23日)
2日目は、北海道生まれのコンビニ「セイコーマート」でゆったりスタート。
30年前から変わらないお弁当、「とり天丼」について熱く語る、帯広市役所の鷲北さん。
あふれんばかりの北海道愛!

約30分の移動の後に辿り着いたのは、帯広市の隣町、芽室町の「坂東農場」。
大規模化していく農業が、どのように豊かな未来へ貢献するか。
農場見学ツアーの受け入れやイベントへの参加など、消費者と繋がるための活動にも積極的な農場です。

ビニールハウスの中で、開拓期の先代のことや農場の取り組みについて語る坂東さんのお話に耳を傾けました。

ドローンを飛ばして上空から農場の様子を見せるというパフォーマンスも!

「人と土と植物が共に育つ農場」の豊かさを感じた一行は、新得町にあるレストラン「ラ・モトリス」へ。

「見た目にも楽しく、野菜がとてもおいしかった!」と皆さん大満足。

続いて、午後最初の訪問先は「共働学舎 新得農場」。
牛を育てる牧場とチーズ工房、カフェが一体になった場所です。
全国にたくさんのファンがいる共働学舎のチーズ。その背景には、軸となる哲学があります。
微生物の働きや自然の摂理を活かした農法、チーズ作りの根源にある哲学についてたっぷりと学びました。

東京から移り住んできた自身の体験談を交えながら、農場の活動について説明してくれました。

心身に重い妨げを抱え、一般社会で働くことが難しい人も、ここでは自らの意志で自発的に働くことができる。
おいしいチーズはそんなコミュニティの中で生産されているのです。

広々とした農場風景を楽しみながら、一行は帯広市内に戻ります。
世界で唯一のばんえい競馬が見られる「ばんえい十勝」へ。

お土産を買ったり、スイーツをテイクアウトしたり…。産直市場や飲食店を自由に回って楽しみました。

そして、今回の旅の最後に訪れたのは、住宅メーカー「ロゴスホーム」のショールーム。
夏は気温が上がり、冬は凍てつく。十勝の厳しい自然環境でも快適に暮らすことのできる「十勝型住宅」を標榜する住宅メーカーです。

簡単なガイダンスを受けた後、それぞれの人物像、暮らしのストーリーにあわせた住宅モデルを見ていきます。

始めの部屋を見学した段階から、「住みたい!」とざわめく一行。

「家という一生の買い物は、販売が難しい分やりがいがあります」と営業担当の社員さん。

すべての行程を終えた一行は、
移動中も、最後の最後まで十勝の暮らしや移住について話をしていました。
生きていく上で住む場所や仕事を変える、ということは大きな決断。
これからも移住や就労の一助となるツアーを組んで行きたい。そんな想いを強くする旅の終わりでした。
今後のツアー募集も、ぜひチェックしてくださいね。

石田
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まき

かっこう体験記ーかっこう料理店で季節を味わってきました!

 

スロウ編集部石田まきがお送りする、写真とことばで綴るブログ日記 第2弾の舞台は・・・・

ついに行ってきました、かっこう料理店。
知っている人は知っている、十勝の食材を使ったおいしい料理店です。

 

 

予約制のお店なので、事前に電話などで予約を入れる必要があるのですが、スケジュール力のない私はオロオロと、週末になればいつも「行きたいなぁ」と思いを巡らせるばかりでした。

ところが!
同じく「かっこうオロオロ病」だった先輩2人を発見。これではいかんと、「えい!」と日にちを決めるに至ったのです。

 

車を停めて、柏の森の小径を歩きます。
今年は雪解けの早い十勝。
顔を出した路面を歩くと、雪解け水を豊富に含んだ土の、ジュリジュリという愉快な足音が静かな森に響きます。
私はこの音を聞くのがなんだか楽しくて、うれしくて、完全に路面が乾いてしまうまで、防水のスノーブーツをいつまでも履いてしまうところがあります。

 

 

 

店に着くと、今日のコースメニューを書いた紙がそっと机に置いてありました。

選んだのは、通常のメニューに一品プラスされた「とかちごはん」。
豆ご飯か肉味噌キャベツか選べる土鍋ごはんは、散々迷って豆ご飯をチョイスしました。

完全予約制のお店なので、次に来るお客さんのことや混雑を気にする必要はありません。

大きな窓の外に広がる林の、春になった頃の様子を想像しあったり、
流れる雲を眺めながら、ぼんやりと料理が来るのを待ちます。

 

 

さぁ、ほどなくしてコース料理が机に並び始めました。
運ばれてきたのは、透き通ったダシの美しいおでん。十勝産インカのめざめも、ほら、こんな風に黄色く、ほくほくと仕上がってやって来てくれましたよ。

 

「取り分ける」って、なんだかいいなぁ。

 

「このくらい?」「ありがとう」
短く言葉を交わしながら、彩りきれいに椀におさまった柔らかいおでんをひと口、ふた口といただきます。

しばし無言で噛みしめるように咀嚼する、食いしん坊な私たち。
3口目が喉を通った時、誰かが「おいしい〜〜」としみじみ言えば、ほかの2人も激しく同意。
それぞれに感じたおいしさを口にしながら、あっという間に空皿になってゆきます。

マイペースな私たちに合わせて、割烹着の渡邊さんが絶妙な間で立ち回り、皿を下げたり運んだり。
心地よい気遣いに甘えつつ、ゆっくりと過ぎる時間を楽しみました。

 

 

十勝に住んでるとは言え、知らない食材や食べたことのないものがたくさん。
「十勝レベルがまだまだだなぁ」と反省した心も、おいしい料理の感動ですぐに忘れてしまいます。

日差しが眩しそうでしょう?
そうなんです。元気よく降り注ぐ太陽が、眩しくて、でも春を感じてうれしくて。
「閉めましょうか?」と何度も聞かれたけれど、「大丈夫です」と頑ななことを言い続けてました。

 

そのうち眩しくなりすぎて、こそっとブラインドを下げたのは秘密です。

 

お腹が十勝で満たされて幸せ絶頂のところに、デザートの宇治抹茶と、豆乳と道産リンゴの寒天がきました。
名残惜しくも、口の中はリンゴの優しい酸味と抹茶の苦味でさっぱりとリセットされてゆきます。

帰り際、「おみやげに」と余った土鍋の豆ごはんを結んでいただきました。
取材だったら、あんなことやこんなこと、いっぱい聞いてみたいな。

 

「さて」と手元を見てびっくり。腕時計の針は14時を指していました。
かっこう料理店にも時間泥棒がいます。うーん、道内どこにでも神出鬼没ですね。

帰り際にチラリと名残惜しげに振り向くと、のれんが気持ち良さそうに揺れながら、「またきてね」と言ってくれているようでした。

 

ゴールデンウィークに母が初めて北海道を訪れるので、連れて来たいなぁと企み中。

帰り際車から見えた十勝の畑は、もう完全に春でした!

おいしく調理された、近くで育った食材をゆっくりいただく。
十勝で暮らすわたしにとって、これ以上ない贅沢です。

春のとかちごはんも、食べてみたいなぁ。

そしてまた、かっこうオロオロ病と闘う日々が始まるのでした。ー完ー

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