お玉やスプーンやフォーク、これらは薄くて丈夫な金属製が一般的ですが、カチャカチャとした、なべ底や食器と闘う違和感はどうしても拭えません。とはいえ木製のものでは、なかなかこれといったデザイン性のものが見つからないもの。なぜなら木の場合、流線型のフォルムや力学的安定感を備えたデザイン性の高さは、クラフトマンの確かな技術があってこそ実現するものだから。一つの原型があれば、あとは工業的に形を量産できる金属製品とはそこが違います。 そんななかにあってこのお玉とカトラリーは、他の追随を許さぬ美しさと機能性。お玉は工房あおの青木清一さん、スプーンはクラフト工房・木奏の西村延恵さん、フォークはアトリエもくれんの老泉まゆみさんの作品です。すべて置戸町在住のクラフトマンによるもの。ものづくりのまち置戸の底力を感じてしまいます。また、これらの立体的な造形はムク材のくりぬきですから、実際は目に見える部分以外に相当量の原木が木くずとなって消えているわけです。ね、貴重であることが納得いきますでしょう?